メモ

忘れっぽいです

2015年見た映画、旧作

印象に残った作品をメモ。2014年以前の旧作、あとゲームとアニメ。


荒馬と女(1961年、米、ジョン・ヒューストン監督)
ハッピー・エンドの後、男と女はどうなるのだろう。かつてあれだけ感情をぶつけ合った二人が、もはや何にも情熱を燃やす事無く、ただ日々をやり過ごすように平穏に生きるのだとしたら、それは生きながらに死んでいるのと何が違うのか。映画スターは、セルロイドの英雄は、人々の記憶から消え去るまで、緩慢な自殺を繰り返す無間地獄を生かされ続けるのか。
そんな事を思わずにいられない、ハッピー・エンドなのにどんよりとした後味を残すモンロー映画。何も知らずに見てどんよりした後で、マリリン・モンローとクラーク・ゲーブルの遺作だと知って更にどんよりしました。コレ、見方によっては「喚き散らすマリリン・モンローが男たちを去勢していく恐怖映画」になるよなぁと思って、もひとつどんよりしました。


モノリスの怪物 宇宙からの脅威(1957年、米、ジョン・シャーウッド監督)

砂漠に落下した黒曜石を思わす隕石。それは触れた人間を石化させる性質を持っていた。さらに隕石は水に濡れると巨大化。際限なく拡散していく、、、という事は、このままでは街が危ない!
という楽しい設定をオーソドックスな語り口で見せてくれます。今年は50年代の低予算SFを色々と見て、そのキッチュさを楽しんでいたのですが、本作はストレートに良く出来た上質SF。オチも良いんだ。


Village of the Giants(1965年、米、バート・I・ゴードン監督)

天才少年(演じるは子役時代のロン・ハワード)が生物を巨大化させる薬を発明。最初は猫やアヒルが大きくなる程度だから良かったものの、アタマの悪い若者たちが巨大化し、街を支配しようと企んでサア大変。というお話をひたすら牧歌的に描く微笑ましい映画。
巨大アヒルがダンスホールで音楽に合わせてお尻フリフリしたり、巨女がおっぱいの谷間に村人を挟んで踊ったり、我々の思う「アタマ悪い映画」を徹底実践してくれます。
監督は、その映画の多くが生物巨大化モノなので好事家から「Mr. BIG」の愛称で知られるバート・I・ゴードン。『戦慄!プルトニウム人間』みたいな秀作も、本作のようなポンコツ度数高めな作品も、等しく楽しく撮ってる感じが嬉しいです。


マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年、米加仏独、デヴィッド・クローネンバーグ監督)
高慢で気分屋、神経過敏で自意識過剰、オーディションに落ちてエージェントに当たり散らし、幻覚に悩まされ心理士に頼りきり。そんな、庶民の考えるハリウッド糞セレブをストレートに映像化した現在形ハリウッド・バビロン。七面倒な映画が二作続いたクローネンバーグですが、今回は分かりやすく悪趣味で笑えるサタイアです。
本作を見た誰もが思う事でしょうが、恥も外聞もないクソセレブを演じるジュリアン・ムーアの演技が凄いです。それを吹き替える日本語吹替版の山像かおりの演技も凄いです。


自由が丘で(2014年、韓、ホン・サンス監督)

韓国の地で、不慣れな英語を使いながら会話を楽しむ日本人加瀬亮と地元民たち。
「時間」から逃れられない表現媒体である映画で、敢えてランダムに時系列をシャッフルし「時間」にあがなう構成で「時間」と戯れるホン・サンス監督。
登場人物にも映画自体にも不自由を仕掛け、不自由があるからこそ生まれるコミュニケーションを朗らかに肯定する。何も美化しないし、卑下もしない。この映画と観客の間にある不自由を、楽しむも拒むも貴方の自由。


釈迦(1961年、日、三隅研次監督)
東映アニメーションの『手塚治虫のブッダ』は酷い映画ですが、動物映画としてはなかなか愉快だったので、大映製作70mmフィルム大作のコイツはどうか、と見てみたら、やっぱり動物映画で嬉しかった一作。クストリッツァ映画ばりに自然な演技を魅せるシカちゃんや、映画内の最重要エピソードとなるゾウさんの静止芸に頬が緩みました。
とはいえ『手塚治虫のブッダ』と違って、映画自体は真っ当に面白くて、撮影所システムが生きていた時代の映画の強さを感じさせます。シッダールタが悟りを開くまでを前半で描き、後半はその教えを信じる者や敵対するダイバダッタのエピソードをオムニバス的に展開。おかげで重厚すぎない、軽やかな足取りの娯楽大作となっています。


妻たちの性体験 夫の目の前で、今・・・(1980年、日、小沼勝監督)
日活ロマンポルノはほとんど見ていなかったのですが、動画配信サイトU-NEXTが配信開始してくれたので幾つか見る事が出来ました。『一条さゆり 濡れた欲情』などの有名作はもちろん素晴らしかったのですが、思いのほか忘れ難い印象を残したのがコレ。
妻が他人に犯されてるの見ると興奮します、という映画。クライマックス、突如現れた体育会系学生の集団が奥様をワッショイワッショイと担ぎ上げて行為に至るシーンのお祭り感覚が面白すぎます。それを見る旦那の、ブリーフ越しに浮き出る勃起チンポのキュートなフォルムも笑う。


リュウグウノツカイ(2014年、日、ウエダアツシ監督)

女子高生集団妊娠事件を描く、と言われると大仰な問題提起でもしそうに思えるけど、実際それを映画にしてみたところで、何が分かるでも、何が変わるでもない。ダルデンヌ兄弟の映画のように、観客が勝手に教訓めいた物を受け取る余地も無い。その「何も掴み取れない」という事実から逃げ出さない、強く美しい映画。
何か分かった気になって、事件にそれなりのテーマを加味して提示する事も出来るのでしょうが、それではワイドショーのコメンテーターの様に軽薄な映画になってしまいます。それでは美しくない。
ただ、無謀で無敵な女の子たちの姿を映し出す。それだけでいい。彼女たちの行いを誰が裁けましょう。


Seventh Code(2014年、日、黒沢清監督)
エンディングで前田敦子がとある詩を叫んだ直後の、どこに視線を向けるべきか迷い続ける、とんでもなく哀しく、ほのかに笑みを感じさせる表情。その表情一発で、とても大切な映画になりました。
映画全体も、ちょっと安易な形容ですが日活無国籍アクション+ノワール系ゴダールといった感じの、心地よい黒沢清印のジャンル映画で、良いショット満載。見返すたびに新たな細部の発見があります。ブルーレイで見たいけど、現状DVD版しか無いのが悲しい。



ゲーム
Rockband 4
久しぶりのナンバリングタイトル、そして新世代機で初のRockbandという事で、徹底的に機能を削ってシンプルに徹した新作。コアなファンには食い足りないですが、いたずらに特殊コントローラが増えたり、膨大なDLC楽曲の有無でプレイヤー間に垣根が生じる事を考えれば、キーボードやオンラインプレイのオミットは悪い判断では無いのでしょう。新しい事は何も無いですが、やっぱり面白いし、時折プレイしたくなります。しかし相変わらずキャラカスタマイズが物足りないっすね。あと、DLC単品でもいいからGreen Grass and High Tides配信して欲しい。

ウィッチャー3
たった一つの大切な物を守り抜くために総力を結集する攻城戦の高揚、最終決戦の地へ馬を駆ける緊張。ストーリーテリングとゲームプレイの盛り上がりが正しく一致する、稀有なゲームでした。ハーフライフ以降、ストーリーテリングとゲームプレイの融和はなかなか進化できずにいたように思います。が、本作でようやく新たな段階へ進んだのではないでしょうか。GOTY総ナメも妥当の傑作。

フォールアウト4
昨年のドラゴンエイジ:インクイジションも、今年のウィッチャー3も、前作からの進化が凄まじかったですが、そのワリを食った感があるのがフォールアウト最新作。クラフト要素は強化されたものの、基本いつものベゼスタゲーで新鮮味に欠けます。
でも、一番夢中になったのはフォールアウト4でした。やっぱり廃墟漁りはやめられない。とにかく続きがやりたくて睡眠が浅くなる毎日。200時間以上かけて全勢力のメインクエスト踏破して、ようやく落ち着いて眠れるようになりました。



アニメ
ゆるゆり さん☆ハイ!
アニメ一期二期の太田雅彦監督は、キャラを立てるのが上手いのは分かるけど品が無くてどうも苦手で、ラジオやライブDVDなどの中の人コンテンツと原作は何度もリピートしてるけど、アニメは一度しか見ていませんでした。
しかし今期の畑博之監督は上品で良いです。毎日2本の映画を見て、残りの時間はひたすらゆるゆり さん☆ハイ!をリピート再生する日々。ヒマだな俺。

ひだまりスケッチ 沙英・ヒロ 卒業編

引っ越しすると、ひだまりスケッチを見たくなります。今年は短期間に二回も引っ越すハメになって、やたらと見てました。特に一期と二期は何周した事か。
沙英・ヒロ 卒業編も、毎度泣いてしまうのですが、幾度となく見ました。元より後藤さんの事もあって思い入れの深い作品ですが、松来さんが亡くなって、より特別なものになってしまいましたね。
[ 2015/12/28 20:35 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
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Author:かりふら