メモ

忘れっぽいです

『ファーナス 訣別の朝』『複製された男』

・『ファーナス 訣別の朝
http://furnace-movie.jp

原題 "Out of the Furnace"
監督:スコット・クーパー(『クレイジー・ハート』)
出演:クリスチャン・ベイル、ケイシー・アフレック、ウディ・ハレルソン、ウィレム・デフォー、フォレスト・ウィテカー、サム・シェパード、ゾーイ・サルダナ



横溝正史の諸作品や『ウィンターズ・ボーン』のような地方因習モノ + 『ディア・ハンター』な、悲しくてやりきれない系傑作。

クリスチャン・ベイルとケイシー・アフレックが兄弟。叔父貴はサム・シェパード。兄貴の彼女はゾーイ・サルダナ。穏やかじゃないメンツが並ぶ家族。
地元の警察はフォレスト・ウィテカー。ロクデナシどもに黒い仕事の斡旋や金貸しをしているらしいローカル小悪党にウィレム・デフォー。
そのウィレム・デフォーすら後手に回る、暴力気違いのド悪人にウディ・ハレルソン。

豪華なキャスティングです。しかし、その使い方は紋切り型で新鮮味はありません。ストーリーも使い古しのリベンジ物。寂れた地方都市に社会の縮図や暗部を見る、という手法もベタ。全編地味に、淡々と進行し、カタルシスなど微塵も無い。華やかさとも新しさとも無縁な武骨さ。
でも、そんな武骨さが、生々しく、力強く、胸を締めつけます。
錆び朽ちた縞鋼板の隙間から顔を出す、花も実もない雑草のような、実直な映画。大切な一作になりそうです。冒頭のドライブインシアターで北村龍平映画が流れるのもポイント高し。



・『複製された男
http://fukusei-movie.com

原題 "Enemy"
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『灼熱の魂』『プリズナーズ』)
出演:ジェイク・ギレンホール、メラニー・ロラン、イザベラ・ロッセリーニ



この監督の『灼熱の魂』と『プリズナーズ』は、寓話的な物語を、現代的リアリズムで描写する所に面白味がありましたが、今回は、寓話を寓話として描写した感じ。

僕、本作は一切の情報を入れずに見ましたが、予告編や公式サイトでは完全にミステリーとして宣伝してるんですね。アレゴリーをミステリーにしちゃ、ダメでしょ。


キューブリックの『シャイニング』を、アホほど深読みして、曰く「アメリカ先住民虐殺の話だ」「ホロコーストを描いているんだ」などと、いわゆる「トンデモ」解釈で見ている人々の言説を紹介する珍作ドキュメンタリー『ROOM237』。

映画の見方はそれぞれだし、『複製された男』は確かに、ミステリーとして読み解いても面白いとは思うけど、アレゴリーをミステリーと限定して宣伝して、『ROOM237』に出てくる人たちみたく映画を「曲解」させてしまう可能性を高めてしまうのは、感心出来ないなぁ。
[ 2014/10/05 12:31 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
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Author:かりふら