メモ

忘れっぽいです

『STAND BY ME ドラえもん』

・『STAND BY ME ドラえもん』2D
http://doraemon-3d.com

監督:山崎貴、八木竜一
脚本:山崎貴
音楽:佐藤直紀



「ドラえもん」が郷愁を誘うトリガーに成り得る人にとっては、なるほど、かなり泣けそうです。観客の思い入れを的確に刺激する、エピソードのチョイス、再現、繋ぎ、が成されています。山崎貴のベスト脚本ではないでしょうか。

とはいえ、
しずかちゃんがのび太を選ぶ理由。
のび太の自立。
のび太とドラえもんの友情。
これら3つの、この映画にとっての最重要ポイントが、映画内で納得できる様に描かれているとは、お世辞にも言えません。

しずちゃんがのび太を選ぶ理由は最初から最後まで「のび太さんがかわいそうだから」という同情でしかないし、のび太の自立描写はSF要素があって面白いけど成功しているとは言い難いし、のび太とドラが友情を育む描写は全く足りていません。


でも、好んで見に行くオトナは、映画に足りていない部分を、今までの原作/TVシリーズ/劇場版/その他諸々の「ドラえもん」から好きな様に埋められるので、何の問題も無いでしょう。むしろ、自分の思い入れを存分に投影できて楽しいと思います。

アレですね、良く出来たMADみたいな所がありますね。アイドルマスターのストーリー重視MADみたいな、アイマスに思い入れがあって行間が読める人には傑作だけど、何も知らない人からしたら「雰囲気はあるけど、理解は出来ない」っていう。もっとも、本作はネタがドラえもんという国民的マンガ/アニメだけに、理解できない人は少ないでしょうが。


「ドラえもん」を現在進行形で楽しんでいるお子さまにとっては、泣き要素が邪魔になっている感がありました。エピソード自体は原作の鉄板ネタなので誰もが楽しめるし、ドラえもんらしいコミカル要素も豊富で子供が飽きない様に工夫されていますが、泣き要素に関しては「物語の積み重ね」ではなく「大人の思い入れ」で成り立っているので、小学校低学年より下のお子さまには厳しいモノがあります。


ビジュアルは、日本最高峰の3DCGっぷりを遺憾なく発揮。特にライティングは凄いですね。初めてドラえもんがのび太の部屋に来たシーン、暖かみのあるライティングだけで郷愁を生み出すルック作りには感心しました。

また、表情がグリグリ動くCGと、現行のスラップスティックなドラえもんは相性が抜群。
顔芸と共に暴れる声優陣の演技も良いです。水田わさびドラは軽率さをしっかり兼ね備えているから、初期エピソード中心の世界観だと特に光ります。


山崎貴映画としては『ジュブナイル』『friends もののけ島のナキ』に続く良心作(二作とも、ほぼドラえもんな映画だけど)。
friends もののけ島のナキ』の方が良作だとは思いますが、ファミリー映画としては『ドラえもん』という強靭な土台を持つ本作の安心感は圧倒的。悪くない夏休み映画です。山崎貴嫌いの方には相変わらずオススメ出来ません。
[ 2014/08/16 08:59 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
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Author:かりふら