メモ

忘れっぽいです

『思い出のマーニー』『北朝鮮強制収容所に生まれて』

・『思い出のマーニー
http://marnie.jp/

監督:米林宏昌
出演:高月彩良、 有村架純



「先の展開が読める」という事は、サスペンスには悪影響を及ぼすかもしれませんが、メロドラマにおいては有用です。

悲痛な別れとやがて訪れる再会(もしくはその逆の展開)を、観客が予知している、という事。それは、行き先の決まっている旅のような物です。行き先を心配する必要が無いからこそ、客は安心して変わりゆく景色を楽しめますし、目的地が近付けば自然にワクワクソワソワと気持ちが高まります。

思い出のマーニー』は、そんなメロドラマ的分かりやすさがクライマックスで見事に炸裂。もうね、嗚咽でしたね。「うえっ、、、んぐっ」と声が出るくらい泣かされました。観客に全てを理解させた上でダメ押しに写真ドーン!とか、「ここでこのヒトコト言われたら絶対泣くわ、、、」ってシーンで案の定その台詞キメられた瞬間とか、今思い出しても涙ぐむね。いやぁ、良かったなぁ。


演出面では、宮崎駿とは異なる所に惹かれます。

宮崎駿作品は、夢と現実に境界線がありません。『となりのトトロ』のトトロ絡みの描写は全てユメかウツツかハッキリしませんし、『風立ちぬ』の夢のシーンは主人公にとって現実と同じです。
思い出のマーニー』や、宮崎吾朗監督の『コクリコ坂から』はハッキリと、夢は夢、現実は現実、と切り離して描きます。

現実世界で苦悩する主人公の表情アップを唐突なタイミングでカット、暗転させて夢のシーンに移行する『思い出のマーニー』。その暴力的なカッティングに、しなやかな連続性を持つ宮崎駿監督作に無かった、「映像を繋ぎ合わせる」という映画の根本的な面白味を感じます。
アニメーションとしては夢も現実も一体化する宮崎駿監督作の方がイマジネーション豊かで魅力的ですが、今の僕にとっては、宮崎吾朗監督や米林宏昌監督の、多少ギクシャクしていても映画らしさを感じさせるスタイルの方が好みです。



・『北朝鮮強制収容所に生まれて
http://www.u-picc.com/umarete/

監督:マルク・ヴィーゼ
出演:シン・ドンヒョク



多くを語りたがらない、もしくは語る事が出来ない事情を持つ、当事者たち(収容者、監視者、所長)自身の「言葉」をいたずらに引き出すより、「間」や「表情」にこそフォーカスしていく確かな視点があり、構成も編集もべらぼうに上手い。ドキュメンタリーとしても映画としてもキッチリ面白い良作。今年は押しつけがましい新作ドキュメンタリーばかり見てるので、こういう良心作に出会えると、とても嬉しい。
[ 2014/07/31 20:11 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
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Author:かりふら