メモ

忘れっぽいです

『X-MEN: フューチャー&パスト』『ニード・フォー・スピード』

・『X-MEN: フューチャー&パスト
http://www.foxmovies.jp/xmen/

監督:ブライアン・シンガー
出演:ヒュー・ジャックマン、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト



面倒な企画ばっかり引き受けつつ、いまいちパッとしない監督と思っていたブライアン・シンガーですが、前作『ジャックと天空の巨人』はファミリー向けながら悪趣味で底意地が悪くて、それでいてやっぱりファミリー向けな、素直に楽しい良作でした。この人、本当は単純明快で楽しいモノの方が資質として合ってるんじゃないかなーという気がします。

今回も、ケレンの効いたパートや、ちょっとしたジョーク演出はとても良くて、ニコニコしながら鑑賞しました。
ただ、未来側のクライマックス演出とか見ると、やっぱコイツは肝を理解してないのかなー、とも思います。あそこは、前作ラストで袂を分かったチャールズ(今や老いぼれてしまったプロフェッサーX)とレイヴン(のDNAを持つセンチネル)の積年のエモーションが燃え上がる瞬間なんだから、プロフェッサーXはどんな結果であろうとも顔を背けず受け入れるべきだよなぁ。


とはいえ、ブライアン・シンガーが積み上げてきた『X-MEN』シリーズと、マシュー・ヴォーンが鮮やかに塗り替えた『ファースト・ジェネレーション』の登場人物たちの綾を美しく編み上げた脚本は最高の出来で、多少演出がアレでもコチラの脳内で美化すればナンボでも感動出来るシーンだらけ。

映像面も、新鮮味は全くありませんが、最近どっかの映画で見た楽しい光景(『プロメテウス』『ダークナイト ライジング』『ホワイトハウス・ダウン』等々)に似た光景をちょくちょく挟んでくる、恥も外聞もないデパ地下試食フルコース展開が良い感じです。
全裸ヒュー・ジャックマンや、シズル感を背負って歩いているかの如きセクシーオーラを放つジェニファー・ローレンスも眼福。


そういやニコラス・ホルトが『ジャックと天空の巨人』『X-MEN: フューチャー&パスト』とブライアン・シンガー監督作で二作続けてスゲェ良い役なのは、トム・フォード監督の『シングルマン』での天使っぷりが影響してたり、、、しないかな。



・『ニード・フォー・スピード
http://disney-studio.jp/movies/nfs/

監督:スコット・ワウ(『ネイビーシールズ』)
出演:アーロン・ポール、ドミニク・クーパー、マイケル・キートン



吉田戦車がファミ通の四コマで描いた「ゲームやるのが最近おっくうだから、ゲームを買ってきて、さてやろうと思っても、やらなくていいから安心なゲームはないか」という問いに対する、一つの回答と言えるFPSゲーム的映画(もしくは「レインボー・シックス」的映画)『ネイビーシールズ』を生み出したスコット・ワウ監督。遂にエレクトリック・アーツの同名ゲームを映画化。
しかし今回はゲーム的映画ではなく、普通に映画でした。


ゲームの方はPS2版「ニード・フォー・スピード アンダーグラウンド」以降毎回購入している僕が見る限り、ゲームと映画の関連は無きに等しいです。警察との追い掛けっこは「ニード・フォー・スピード」要素と言えなくもないですが、ゲーム版で警察車両が行う妨害行為の再現などは皆無。ゲーム知識完全不要作品となっております(「バーンアウト」シリーズやってると、前半のレースがソレっぽいので面白がれますが)。


むしろゲームより、70年代カーアクション映画、例えば『バニシング in 60』や『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』といった作品の影響を、今回は色濃く感じます。

VFXに頼らず、本物の車を使ったカースタントもそうですが、それ以上にドラマパートが、あの頃のアメリカ映画、アメリカン・ニューシネマ的なやるせなさを湛えています。

どんな結末を迎えるとしても、違法なストリートレースをして、人死にが出ている以上、100%ハッピーなエンディングは有り得ない。『バニシング・ポイント』程ではないにしろ、苦いゴールが待っているであろう予感が付きまとっているのです。


だというのに基本バカ映画、それも(サブキャラが嬉々として全裸になっていく姿を長回しで丁寧に描いてしまうような)かなりの大バカ映画なので、全く深刻になりません。このバランス感覚が絶妙です。やるせなさをコッソリ忍ばせてはいますが、これでもかとアホな展開を繰り出してくれるので、常に笑って楽しめます。

台詞も気が利いてるし、音楽ではなく効果音でレースやチェイスを盛り上げる姿勢も正しいし、ロマンティックな「車の二人乗り」シーンは最高だし、何の文句がありましょう。



誰もが楽しめる普通の「映画」としての出来は『ワイルド・スピード』シリーズに遠く及びません。でも、「車映画」としては、70年代傑作クルマ映画のパッションと、90年代アクションの大味バカっぷりを、理想的バランスで融合してみせた、車映画史に名を残す新たな傑作です。
[ 2014/06/15 06:56 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
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