メモ

忘れっぽいです

フリーDL曲 2013/4/20

Futuredance Beyond by She Is Wierd




・『霧の中の風景


 「子供が寝付かないで困るときはアンゲロプロスを見せろ」と言われるほど、ゆったりした映画を撮るアンゲロプロスによる、子供を主人公にした、子供への寝物語のような映画。オズやアリスの冒険のように不思議な、幼い姉弟の旅物語。映し出される景色は、鈍色の空や荒廃した土地、殺風景な工場、うらぶれた街並。厳しい現実を想起させる物ばかりなのに、どのショットも夢の様な情感がある。



 ドイツに居る「父親」の元へ向かう物語は、映画に「何か」を求め続ける観客の欲望そのものにも思えました。「何か」に出会う事で救いが得られるのか。そもそも「何か」は存在するのか。そんな疑念や無常観に苛まれながら、それでも霧の中の「何か」を見ようと目を凝らす。

 映画そのものでもある映画。こういう構造は好みなので、本作はいくつか見てきたアンゲロプロス映画の中でも一番好きです。一番分かりやすいお話だし。



・『名探偵コナン 絶海の探偵
http://www.conan-movie.jp

 昨日テレビでやってた前作『11人目のストライカー』は、登場人物、物語、倫理観、ミステリー、演技、そして視聴者と、あらゆる物への敬意を欠いた最低な出来で、劇場で見ていたら年間ワースト5には余裕で入るレベルのブツでした。

 で、本日公開の最新作。こちらは前作で欠けていた全てを、当然の物として持ち合わせた骨太の傑作です。

 コナンの楽しい所、、、例えばガジェットであったり、チーム感であったり、新一と蘭の近くて遠い距離感であったり、、、そういったツボをキッチリ押さえた手堅い土台の上に、海上自衛隊の協力は伊達じゃないリアリティある舞台設計と、フィクションならではの荒唐無稽さをドカ盛りした、お見事な作り。

 更に感嘆したのは、北朝鮮工作員を扱ってみせた事。劇中では「あの国」とボカして呼称していますが、観客にはハッキリ北朝鮮だと分かるように提示しています。僕は常々「韓国映画は北朝鮮をネタに一級の娯楽映画をガンガン作ってて楽しいなぁ、日本も頑張って欲しいなぁ」と思っていました。デリケートかもしれないけど、こんなに刺激的な題材を使わないなんて勿体ない。2012年キネ旬邦画ベストワン『かぞくのくに』はストレートに在日問題を扱っていたり、『黄金を抱いて翔べ』も北朝鮮ネタをエンターテイメントとして取り込んでみせたり、踏み込んでいる映画も増えてきましたが、まさか名探偵コナンがここまでやってくれるとは。むしろ、名探偵コナンというフォーマットがあるからこそ、北朝鮮問題をシンプルな娯楽に落とし込めたのかもしれない。コナンブランドの安定感を持ちながら、かなりチャレンジブルな一作。すごく良いと思います。
[ 2013/04/21 00:02 ] フリーDL曲 | TB(0) | CM(0)
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