メモ

忘れっぽいです

『ドラキュラZERO』『イコライザー』

・『ドラキュラZERO
http://dracula-zero.jp

原題 "Dracula Untold"
監督:ゲイリー・ショア
出演:ルーク・エバンス、ドミニク・クーパー



ドラキュラの性能が完全にチート。強すぎて敵を圧倒してしまうので、敵軍ではなく、むしろ主人公の周囲の人間たちがストーリー進行上に必要な「主人公が乗り越えるべき障害」として使われてしまう構成。お陰様で、守るべき主人公の奥様も民衆もみんな「ムカつきますよね、死ねばいいのに」と思わずにいられませんでした。


あとアクションシーンの見せ方ヘタ。観客に「もっと◯◯すれば良いのに」と思わせてしまう主人公の行動多すぎ。せっかく敵側にドミニク・クーパー使ってるのに全くキャラ立って無い。などなど、擁護できる要素が思いつかないっす。



・『イコライザー
http://www.equalizer.jp

原題 "The Equalizer"
監督:アントワン・フークア(『トレーニング デイ』『エンド・オブ・ホワイトハウス』)
出演:デンゼル・ワシントン、クロエ・グレース・モレッツ



とても良く出来た、「一人の少女を救うため、悪の組織壊滅させちゃいました」系映画。

チャック・ノリスやセガール以上に無双する無敵の主人公。
その場にあるモノで次々と相手を殺傷していくDIY精神に満ちた楽しいバトル。
「背後で大爆発が起きてるけど気にせず歩く主人公」のランウェイ距離がやたら長い豪快な大爆発。

全編が劇画的ケレンに満ちた、人情味のある『ゴルゴ13』といった感じの快作。シンプルかつ王道の物語ながら、静謐なメインストーリーと人情的サイドストーリーのバランス良い進行、そして見事な統合が実践される脚本は、職人技がキラリと光っています。


冒頭はアメリカを代表する作家の言葉で始まり、劇中はアメリカ映画お約束の展開やセリフがビシバシ決まり、ラストはアメリカを代表する有名アートの構図で〆る。
主人公は品行方正なアメリカ人。敵は冷酷なロシア人。守るべきはロシア人に蹂躙される弱き者。

単純にリベンジ・アクションとして見ても滅法面白いですが、今のアメリカ活劇映画が求める要素のショーケースとしても、とても興味深いです。狙った事を、しっかり実践できている、見事な一作。
[ 2014/11/02 08:58 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『イヴ・サンローラン』『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』『リヴァイアサン』『25 NIJYU-GO』

・4本の映画ハシゴして、全部イマイチというガッカリ感。『エクスペンダブルズ3』はそこそこ楽しめたけどさ。


・『イヴ・サンローラン
http://ysl-movie.jp

原題 "Yves Saint Laurent"
監督:ジャリル・レスペール
出演:ピエール・ニネ、ギョーム・ガリエンヌ(『不機嫌なママにメルシィ!』)



モンドリアン・ルック完成までは、とても面白かったですが、その後は今一つ。物語はメリハリを失い、泥沼化。作り手はプレタポルテ展開以降のサンローランを嫌ってるんじゃないかと邪知したくなるくらい、低調なトーンが続きます。
ヒーローショー』みたいに泥沼化して面白くなる映画も稀にありますが、アレはゴールが見えないままズブズブやってるから面白いのであって、ゴールの見えている映画が、しかもとてもゴージャスにスタートした映画が、後半ずっと陰気だとかなり気が滅入ります。

時代と共に移り変わるプロダクション・デザインは素晴らしかったのですが、映画自体の時間や場所の省略は乱雑なのも気になりました。特に冒頭、タイトルが出る前に、4つの異なる時間軸の話を、説明もなく適当に並べ立てるブサイクな作りは観客を大いに混乱させます。アバン・タイトル直前のシーンとラストが繋がらないのも、美しくない。映画の作りからは欠片もスタイルが感じられませんでした。

キャストと美術は見事なので、実際のところ、そこまで悪い映画では無いと思います。が、2010年のドキュメンタリー映画『イヴ・サンローラン』がズバ抜けた傑作だっただけに、どうしても劣って見えてしまいます。



・『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション
http://expendables-movie.jp

原題 "The Expendables 3"
監督:パトリック・ヒューズ
新規出演:ウェズリー・スナイプス、メル・ギブソン、ハリソン・フォード、アントニオ・バンデラス、ケラン・ラッツ



毎度の事ながら、特報が一番盛り上がる映画。
回を重ねる毎に雑になっていきますが、このシリーズの場合それこそが正しく思えます。出来る事なら、6作くらいグダグダ作ってからテコ入れして欲しいけど、ヘタしたら次回作でテコ入れしてしまいそうな雰囲気。



・『リヴァイアサン
http://www.leviathan-movie.com

原題 "Leviathan"
監督、撮影、編集、製作:ルーシァン・キャステーヌ=テイラー、ヴェレナ・パラヴェル



今までにない映像で漁猟を見せる!っていうから期待したけど、GoProで撮った映像のコントラスト弄っただけだよなーコレ。YouTubeで幾らでも見られる映像でドヤ顔されても面白くも何ともないので、一時間と見ていられず退席しました。



・『25 NIJYU-GO
http://nijyu-go.com

監督:鹿島勤
出演:哀川翔、寺島進、小沢仁志、小沢和義、波岡一喜、大杉漣



東映Vシネマ25周年記念作品、なのですが、悪い意味で普通のVシネに徹していて、熱演されている出演者の方々には申し訳ないんですけれども「こういう安っぽさはVシネっぽいよね(笑)」程度の面白味しかありませんでした。もうちょっとこう、映画自体がムチャをやってる熱が欲しかった。



・毎年恒例、某所の映画ベストテン企画。今年はアニメ。
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20141031
こういうベスト考えるのは本当に楽しい。参加はしないけど。
今の気分だとこんな感じ。

01.イリュージョニスト
シルヴァン・ショメ監督作。一人の少女に魔法をかける、老いぼれた手品師のおはなし。アイマスは、Pとアイドルがくっつかないから良いのだ、と思っている人間にとって、この上ない傑作。

02.銀河鉄道の夜
杉井ギサブロー監督作。ガキの頃から今に至るまで、常に大切であり続けている一本。

03.花の詩女 ゴティックメード
永野護監督作。究極の同人映画であり、あの「ラスト」を見るために映画館通いをさせる魔性の映画。

04.劇場版美少女戦士セーラームーンR
幾原邦彦監督作。東映アニメーション映画は情緒でゴリ押しする作品が多いけれども、本作は違う。眠り姫が王子様の口づけで目覚める理由だとか、クライマックスで起こる出来事全てに納得できる論理がキチンとあり、その論理の上に情緒的演出がある。だから安心して映画に身を委ね、号泣できます。

05.映画ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?
松本理恵監督作。プリキュア映画で唯一「映画」してる。

06.たまこラブストーリー
山田尚子監督作。青春映画、もしくは恋愛映画という括りの俺ベストテンでは五指に入る。

07.ビアンカの大冒険
1977年のディズニー映画。オーソドックスな冒険活劇ながら、洗練された女性ネズミとちょっとヌケた相方男性ネズミという主人公コンビが魅力的で楽しめる一作。小原乃梨子&安原義人による日本語吹替が最高。続編の吹替は小原乃梨子&山田康雄で、そちらもなかなか。

08.クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
水島努監督作。クレしん映画は『ブタのヒヅメ』と迷いつつ、「楽しさ」は若干欠けるけどラストの破壊力がとんでもないカスカベボーイズを。ヒロイン声優が齋藤彩夏というのもポイント高い。

09.ピーター・パン2 ネバーランドの秘密
2002年のディズニー映画。ディズニーの続編モノらしい残念クオリティだけど、ラストとエンドクレジットの選曲でオールok。日本語吹替の上戸彩も、意外と良い。

あと一本は絞れないけど、候補はこんな感じ。
サウスパーク 無修正映画版
コクリコ坂から
塔の上のラプンツェル
それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ
ジョバンニの島
アイアン・ジャイアント
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
ニムの秘密
アクメッド王子の冒険
メアリー&マックス

[ 2014/11/05 11:32 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『サボタージュ』

・『サボタージュ
http://www.sabotage-movie.jp

原題 "Sabotage"
監督、脚本:デビッド・エアー(『エンド・オブ・ウォッチ』『フォーリー』)
脚本:スキップ・ウッズ(『ダイ・ハード/ラスト・デイ』)
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、サム・ワーシントン、テレンス・ハワード、オリヴィア・ウィリアムズ



ごくフツーのリベンジ・アクションを、ヒネってヒネってコネくり回してムリヤリ複雑怪奇な構造にしたら、当然のようにイビツな仕上がりになりましたとさ、という映画。
コレがブラジル辺りで作られた知らない俳優だらけの映画だったなら、そのイビツさが吉と出て狂騒的なカルトになっていたかもしれません。

それにしてもサム・ワーシントンは出演映画チョイスがイチイチ微妙で、面白い存在です。主演作の『キリング・フィールズ 失踪地帯』とか『崖っぷちの男』とか、癖が強かったり粗が目立ったりするけど忘れがたい、奇妙な味わいの映画を探すのに、彼の名前は良い指標になるかもしれません。今回の『サボタージュ』も褒められた出来ではないけど、単純に駄作とは切り捨てられない味わいがあるんだよなー。
[ 2014/11/10 21:02 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『神さまの言うとおり』

・『神さまの言うとおり
http://www.darumasanga.com

監督:三池崇史
脚本:八津弘幸(『イキガミ』)
出演:福士蒼汰、山崎紘菜、染谷将太



特報はこんなにも面白そうだったのに、現物は、観客が一秒で視認できる事をわざわざ3分かけて説明する、実にストレスフルな映画でした。

例えば、「3:00 pm」と表示されているデジタル時計を画面に映して、イチイチ主人公に「俺は小腹が空いている!今は午後3時だ!おやつの時間だ!おやつを食べなければ!」と状況説明台詞を叫ばせる。しかも、「!」マークのたびに主人公とおやつが対峙する様をカットバックで映す。
そんな説明過多で馬鹿馬鹿しい演出が延々と続きます。

テレビ脚本家の人らしいっちゃあ、らしいけど、それにしても視聴者ナメ過ぎ。もおおおおおおおおおあまりにもイライラして、とても最後まで見ていられず、最近ようやく購入したXbox Oneで遊んでいた方が楽しいと思い、途中退席いたしました。sunset overdrive面白いわ。

野のなななのか』でも良い存在感を発揮していた山崎紘菜は、すんごく可愛かったです。



・最近Gyao!の無料映画ラインナップがなかなか充実。

ランボー 最後の戦場
久しぶりに見たけど、やっぱりケタ違いの傑作。字幕、吹替両方アリ。


エスター
ジャウム・コレット=セラ監督の出世作サスペンス。最後の一撃が気持ちよく決まる映画は、それだけで嬉しくなります。


MUD マッド
現代版『スタンド・バイ・ミー』というか、ハックルベリー・フィンというか。


バレエ・カンパニー
ロバート・アルトマン監督作。


ピアノマニア
凄腕すぎてほとんどクレイジーなピアノ調律師ドキュメンタリー。


義兄弟 SECRET REUNION
ソン・ガンホ主演。北朝鮮工作員と韓国国家情報員の、仁義ある戦い。南北朝鮮問題を後味スッキリな娯楽映画に消化した傑作。


BUNRAKU
GACKTハリウッド進出作、の割に日本では限定公開で終わった、へんちくりんなアクション映画。
[ 2014/11/17 21:46 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『楽園追放 Expelled from Paradise』『悪童日記』

・『楽園追放 Expelled from Paradise
http://rakuen-tsuiho.com

監督:水島精二
演出:京田知己
脚本:虚淵玄
音楽:NARASAKI
出演:釘宮理恵、三木眞一郎



丁寧に丁寧に『幼年期の終り』バリエーションの物語を進めていく、王道SF。あまりにも丁寧でベタに進行するその律儀さは、いささか窮屈さを感じさせるほどです。

しかしクライマックス直前、日本の娯楽物語における王道要素である漢字2文字の「あの単語」がキーワードとして登場すると、映画は抑圧から解き放たれ、一気に躍動を始めます。

SFの王道と、日本娯楽の王道。
その二つの王道を、適切なリリシズムを備えた演出と、小惑星探査機はやぶさや『ゼロ・グラビティ』以降の時代に相応しいビジュアル、そしてジャパニメーション特有の気恥ずかしさをちょっぴり加えて、堂々と見せつけるクライマックスは圧巻です。
特に、激しい戦闘の中で主人公がほんの一瞬だけ垣間見る光景は、「世界は美しい。やがて別れねばならぬとしても、なぜ出発を早める必要があるだろう?」という『幼年期の終り』の印象的な一節を思い出させてくれる、ステキな映像演出でした。割と言葉で多くを語る映画ではありますが、肝心なところをしっかり映像に委ねているので、説明過多を感じることはありません。


クライマックスに向けてひたすら溜めて、溜めて、そして爆発させる。かつての東映が高倉健主演作で見せていたあの快感を、今は東映アニメーションの釘宮理恵主演作で味わえるのだから、良い時代です。
高倉健が東映任侠映画でいつも同じ様なキャラクターだったように、釘宮理恵がいかにも「The くぎゅ」なキャラを演じているのも、類型的である事を恐れないプログラムピクチャーらしさがあって、とても好ましく思います。


なんて事を、鑑賞後に考えていた帰り道に、高倉健死去のニュースが入ってきて驚きました。『昭和残侠伝 死んで貰います』か、『緋牡丹博徒 花札勝負』が見たい気分。



・『悪童日記
http://akudou-movie.com

監督:ヤーノシュ・サース
撮影:クリスティアン・ベルガー(『白いリボン』)
出演:アンドラーシュ&ラースロー・ジェーマント、ピロシュカ・モルナール、ウルリッヒ・トムセン



隣の家の少女』なんかもそうだと思うけど、ハードコアな文字物語を誠実に映像化すると、衝撃的であるはずの描写がどうしても凡庸になってしまうから不思議。あとこの小説の場合、ラストは具体的な映像だとどうしても、ちょっと違っちゃうんだよな。映像的な飛躍があると良いんだけど、やりすぎるとキューブリックの『シャイニング』みたく原作と別物になっちゃうから、難しいところ。

とはいえ、これ以上無い、というくらいに、すんごく良く出来た映像化。原作未読なら、結構な衝撃を受けるんじゃないでしょうか。
[ 2014/11/18 21:57 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
プロフィール
Author:かりふら