メモ

忘れっぽいです

2014年5月 見た映画

物語の辻褄などどうでもいい。映画はハッタリが大事。というスタイルが大変に好ましい『グランドピアノ 狙われた黒鍵』『野のなななのか』が、今月の出色。
スローにすれば映画は重厚になる、と勘違いしてるスロー多用のポンコツ映画『キカイダー REBOOT』は、順当に今年のワースト10入りしそう。



5/2
ネイチャー
3Dで見るアリの大群のキモさハンパなし。ピラニアより、アリやゴキブリを3D化して欲しい。


5/5
テルマエ・ロマエ2
風呂を、そして阿部寛のケツを、魅力的に見せる事に特化した、大変立派なジャンル映画。東宝映画だけど、東映プログラムピクチャーイズムを感じます。

グランドピアノ 狙われた黒鍵
シチュエーションは面白いけどミステリとしては破綻している脚本を嬉々として映像化する80年代初期のデ・パルマ、みたいな映画。こういう映画に出会うために映画館通ってるのよ。今年のベストテン入り確定。


5/10
ほとりの朔子
モナリザの話するババアが生理的に無理。

フルートベール駅で
被害を受けた当事者たちの心情を差し置いて、周囲の議論が加速していく、あの気持ち悪い状況を見せつけるラスト素晴らしい。


5/11
それでも夜は明ける
「名前」を取り戻し、「名前」を認知される、二段構えのオチが上手い。あんなん泣くわ。


5/12
かみさまとのやくそく
ゴリゴリのスピリチュアルな割に、トンデモ系オカルト色は薄め。ラストのインナーチャイルド解放セミナーは、キリスト教福音派ドキュメンタリー『ジーザス・キャンプ』的な面白さがありました。



5/17
野のなななのか
バトルシーンが多層構造で展開される『ホビット』や、過去と現在を一つの画面で同時展開する『フラッシュバックメモリーズ 3D』など、最近はレイヤーを意識した3D映画が随分と増えました。『野のなななのか』も物凄い多重構造なのですが、レイヤー感が全くありません。フォトショップを使わずMSペイントで一発描きした様な力技映画。

ファイ 悪魔に育てられた少年
世界トップクラスのアクションを作り出すチョン・ドゥホンがアクション監督してるだけに、どのアクションシーンも凄い。

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
今回、サイモン・ペグとニック・フロストの関係性がイマイチ面白くないので、映画もイマイチ冴えない。


5/23
闇金ウシジマくん Part2
群像劇にするのは良いんだけど、ご丁寧に主要人物全員にエピローグを用意して無駄に長くなってしまうのは、最近のクソ邦画にありがちな悪癖。この映画自体は、そこまで悪い出来ではないですが。何より、常にパンツルックで全く露出無いにも関わらず、すげぇセクシーな高橋メアリージュンに大変興奮致しました。

チョコレートドーナツ
もう一度見たら、オープニングで号泣しそう。


5/24
キカイダー REBOOT
スロー多用のクソ演出に辟易。遅々として話が進まないので、ながら見には良さそう。

ある過去の行方
今年のサスペンス映画では屈指の作品。


5/26
たまこラブストーリー
十代の頃に見てたら、人生ベスト恋愛映画になっていたかもしれない。「実写でいいじゃん」みたいな意見は、分からないではないけど、撮影所システムが成立していた頃の松竹大船でもない限り、これだけ演出の行き届いた実写の恋愛/青春映画は短期間で作れないと思う。


5/30
MONSTERZ モンスターズ
劇中、引用されるべき超能力マンガは『童夢』であるべきなのに、知名度の都合上コミック版『AKIRA』を出さざろう得ないのが悲しい。


5/31
たまこラブストーリー
クライマックス直後の、真っ黒な画面をサッと挟み込む演出は、かりふらPがアイマスMADで多用していた、つまりスゲェ俺好みな演出なので、

もう一度スクリーンで拝んでおきたくて、二度見。



-----

今年公開映画スキな順。



ヌイグルマーZ
抱きしめたい 真実の物語
ジョバンニの島
小さいおうち
映画プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち
グランドピアノ 狙われた黒鍵
エレニの帰郷
LEGO ムービー
夢は牛のお医者さん
野のなななのか
BUDDHA2 手塚治虫のブッダ 終わりなき旅
アデル、ブルーは熱い色
新しき世界
ビフォア・ミッドナイト
劇場版 プリティーリズム・ オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン
たまこラブストーリー
ローン・サバイバー
アナと雪の女王
ホビット 竜に奪われた王国
キリングゲーム
映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊
アメリカン・ハッスル
獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦! さらば永遠の友よ
映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん
エンダーのゲーム
ある過去の行方
ダラス・バイヤーズクラブ
ザ・イースト
キック・アス ジャスティス・フォーエバー
マイティ・ソー/ダーク・ワールド
ロボコップ
スノーピアサー
アイム・ソー・エキサイテッド!
テルマエ・ロマエ2
ファイ 悪魔に育てられた少年
マチェーテ・キルズ
ウルフ・オブ・ウォールストリート
キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー
土竜の唄 潜入捜査官 REIJI
闇金ウシジマくん Part2
クローズEXPLODE
ネイチャー
少女は自転車にのって
それでも夜は明ける
LIFE!
ウォルト・ディズニーの約束
アメイジング・スパイダーマン2
チョコレートドーナツ
フルートベール駅で
大脱出
僕は友達が少ない
魔女の宅急便
ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
エージェント:ライアン
MONSTERZ モンスターズ
ニシノユキヒコの恋と冒険
ほとりの朔子
かみさまとのやくそく
名探偵コナン 異次元の狙撃手
スティーラーズ
リディック ギャラクシー・バトル
ゲノムハザード ある天才科学者の5日間
平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!
キカイダー REBOOT
偉大なる、しゅららぼん
ブラインド・フィアー
[ 2014/06/01 00:22 ] 映画 | TB(0) | CM(0)

6月公開の注目映画

話題作も大作も7月に大量投入されるので、ちょっと寂しいラインナップな6月。

とは言え、ウェス・アンダーソン、ダーレン・アロノフスキー、アンドリュー・ニコル、ポール・ハギス、マックG、スパイク・ジョーンズ、スパイク・リー、ワン・ビン、熊切和嘉、中島哲也、と豪華な監督名が並んでおります。

http://eiga.com/coming/


6/6(金)
グランド・ブダペスト・ホテル
http://www.foxmovies.jp/gbh/
ここ二作は「オトナな映画」というか「パパな映画」を作っていたウェス・アンダーソン監督。久しぶりに通常営業に戻ってそうな最新作。

ポリス・ストーリー レジェンド
http://www.policestory-legend.com/
ジャッキー・チェン主演最新作。香港じゃなくて中国制作のポリス・ストーリー。


6/7(土)
ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
http://godzilla1954.jp/
来月のハリウッド版新作公開を前に、オリジナルを劇場公開。

トカレフ
http://tokarev-movie.com/
「ニコラス・ケイジ主演最新作」以外の推しポイント皆無な宣伝に胸打たれたので、公開初日に見に行きます。


ハミングバード
http://www.hummingbird-movie.jp/
面白そうなジェイソン・ステイサム主演作。『イースタン・プロミス』脚本家の初監督作。

ポンペイ
http://pompeii.gaga.ne.jp/
ポンペイヲタであるポール・W・S・アンダーソン渾身の一作。

ニード・フォー・スピード
http://disney-studio.jp/movies/nfs/
EAのレースゲーム映画化。監督は、レインボーシックスを映画化したような傑作『ネイビーシールズ』のスコット・ワウ。この日に公開される映画、ボンクラなヤツばっかだな。

捨てがたき人々
http://sutegatakihitobito.com/
ジョージ秋山原作マンガの映画化。


6/13(金)
ノア 約束の舟
http://www.noah-movie.jp/
誰が監督してもギャグになりそうなノアの方舟ネタだけど、ダーレン・アロノフスキーなら期待できそう。


6/14(土)
ハイキック・エンジェルス
http://highkick-angels.com/
「アクションは良いけど、映画としてはアレ」と誰もが口を揃える『ハイキック・ガール!』『KG カラテガール』の西冬彦物件。文句言いながらも、女性アクション好きだから毎回見ちゃうんだよな。

私の男
http://watashi-no-otoko.com/
桜庭一樹原作。『海炭市叙景』の熊切和嘉監督で浅野忠信主演って、相性どうなのかなー。

ザ・ホスト 美しき侵略者
http://the-host-eiga.com/
ガタカ』のアンドリュー・ニコルが監督脚本、シアーシャ・ローナンが主演。これは相性バッチリでしょ。

ホドロフスキーのDUNE
http://www.uplink.co.jp/dune/
映画史上、最も重要な未完成作品のドキュメンタリー。


6/20(金)
300 スリーハンドレッド 帝国の進撃
http://wwws.warnerbros.co.jp/300movie2/
バイオハザード5 リトリビューション』もそうだったけど、この手のオールグリーンバック3D映画って、質感がペラペラなんだよな。でも、わざわざ余計なカネを払って、飛び出す絵本を見せられる徒労感がスキ。

サード・パーソン
http://third-person.jp/
ポール・ハギス監督脚本。リーアム・ニーソン、エイドリアン・ブロディ、ミラ・クニス、ジェームス・フランコ出演。すげぇメンツ。


6/21(土)
聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY
http://saintseiya2014.com/
さとうけいいち監督作。『アシュラ』は良かったから、意外と面白いかもしれない。

ラストミッション
http://lastmission.jp/
どっからどう見てもケビン・コスナー版『96時間』な、ヨーロッパコープ制作映画。でも監督がマックGだから、意外と面白いかもしれない。


6/27(金)
渇き。
http://kawaki.gaga.ne.jp/
中島哲也監督作。深町秋生原作だし、期待できそう。

6/28(土)
her 世界でひとつの彼女
http://her.asmik-ace.co.jp/
スパイク・ジョーンズ監督作。ホアキン・フェニックス主演で、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ、スカーレット・ヨハンソンと良い女優揃えてるので超楽しみにしてたけど、新潟来ないわ。

オールド・ボーイ
http://www.oldboymovie.jp/
スパイク・リー監督、ジョシュ・ブローリン主演によるハリウッド版。

トランセンデンス
http://transcendence.jp/
ジョニー・デップ主演。クリストファー・ノーラン映画の撮影監督をしてきたウォーリー・フィスターの初監督作。

収容病棟
http://www.moviola.jp/shuuyou/
鉄西区』『無言歌』のワン・ビン最新作。前半122分、後半115分と、ワン・ビン監督らしい尺の精神病院ドキュメンタリー。
[ 2014/06/01 18:50 ] 映画 | TB(0) | CM(0)

『たまこラブストーリー』とか、最近家で見た映画とか

・『たまこラブストーリー』二回目
http://tamakolovestory.com

監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
出演:洲崎綾、田丸篤志


1960年代までの日本映画界は映画を量産して、駄作もいっぱいあっただろうけど、同時に傑作も沢山作りあげる、確かな制作力がありました。

山田尚子監督の本作や、松本理恵監督の『映画ハートキャッチプリキュア』みたいに、短期間で作られたプログラムピクチャー的なアニメから上質な映画が出てくるのを見ると、何だかんだ言われながらも日本のアニメ業界、少なくとも京都アニメーションと東映アニメーションにはまだ、撮影所システム的な制作力が残っている様に感じます。


今、大ヒット曲「リンゴの唄」が使われた青春映画『そよかぜ(1945年、松竹大船制作)』を見ながらコレ書いてるんですけど、その軽妙で清楚な筆致は、ストレートに『たまこラブストーリー』と相通じています。

1940〜50年代の、『そよかぜ』や『踊る摩天楼』といった軽妙で楽しい、けれども映画の歴史からは忘れられつつある幾多の松竹青春映画。『たまこラブストーリー』が実践するシンプルながら芳醇な描写は、そんなかつての映画たちを思わせます。

たまこラブストーリー』は冒頭で、白黒の松竹ロゴをネタとして出していますが、僕は本気で、あのロゴを背負うに相応しい傑作だと思います。



・今週あんま映画行けなくてヒマので、最近レンタルやネットで見た映画で印象深かった物を振り返ります。


オンリー・ゴッド』ニコラス・ウィンディング・レフン監督
この監督の映画、一つも面白いと思った事ないんだけど、今回もハマれなかった。『殺しの烙印』に赤と青の照明プラスしただけやん。


THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章』押井守/田口清隆監督
新潟じゃ公開しないのでDVD鑑賞。テンション上がる出来の田口清隆監督のエピソード0は映画館で見たかった。真野恵里菜が歌うエンディング曲の昭和アニメ感も最高。早く音源発売して欲しいっす。


ガチバン ULTRA MAX』元木隆史監督
実に元木監督らしい情緒系『ガチバン』。シリーズの中でも上位に入る、という人が居るのも分かります。僕はあんまり感心しなかったけど。


イヤー・オブ・ザ・スネーク 第四の帝国』デニス・ガンゼル監督脚本
2011年制作映画。ニコ生鑑賞。フィクションだけど、ロシアのチェチェンへの嫌らしい干渉を交えた脚本が秀逸な、主人公巻き込まれ型サスペンス。スゲェ良い出来。


ぎゃるVSヤン女 紅の決闘』加納周典監督
2011年発売オリジナルビデオ。Gyao鑑賞。仮面ライダーマリカの変身前も変身後も両方演じる、という初代仮面ライダー以来の快挙を平然と行う佃井皆美が主演なので、アクションだけは一見の価値アリ。


携帯裏サイト 口裂け女』市瀬裕士監督
2010年発売オリジナルビデオ。Gyao鑑賞。「母親が管理人をしている健全な学校裏サイト」の取材が、やがて猟奇殺人、そして口裂け女に繋がっていく、、、というフェイク・ドキュメンタリー。凄まじく淡泊な作りで(それだけに終盤の展開がスゲェ面白んだけど)怖がらせ要素もほとんど無いので、ホラー映画を期待するとガッカリな出来。
しかしフェイク・ドキュメンタリーとして見ると、奇妙な味があります。ゆっくりとねじれていく運動量を極限まで削ったストーリーテリングが、最後の最後に凄い勢いで加速するのが、とても楽しい。今年、家で見た映像作品で一番好きかも。




あと、「マリオカート8」のためにWiiU買ったけど、「レゴシティ アンダーカバー」が楽し過ぎて他のゲームが全く出来ないっす。映画ネタが多くて、ヒッチコック『逃走迷路』のいかにもレゴらしいパロディとか本当に巧く出来ていて、ちょっと感動しました。
[ 2014/06/03 20:03 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『5つ数えれば君の夢』『ポリス・ストーリー / レジェンド』

・『5つ数えれば君の夢
http://5yume.jp

監督、脚本、編集:山戸結希
出演:東京女子流



歯磨きシーンの、窓の外に電車が入り込んで来るタイミングの見事さ。
山邊未夢の、良し悪しを超越した、誠実に伝わってくる演技動作。
など、良い部分もありましたが、カメラの動きが俺の生理に全く合わなかったので、フィックス以外の全カット見ていて辛かった。長台詞でカメラがじりじり寄っていくシーンの変な上下移動とか、冗談抜きにゲロ吐きそうな気持ち悪さ。

そんな感じで、俺は好きじゃないですが、最近のアイドルグループ映画の、BiSの『アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争』や、でんぱ組inc.の『白魔女学園』と比べると、映画力の高さは断トツで『5つ数えれば君の夢』かと思います(それぞれに違った良さがあるので比較するのは野暮ですが)。
俺は、BiSのヤツが一番好きです。「アイドル」に限らず、「何か」を心の底から応援しているファンの高揚感を鮮やかに体感させてくれるのが良かった。



・『ポリス・ストーリー / レジェンド
http://www.policestory-legend.com

監督、脚本、編集:ディン・シェン
アクション監督:ヘ・ジュン
出演:ジャッキー・チェン、リウ・イエ(『PROMISE 無極』)



負の連鎖を断ち切るには「誰か」が耐え忍ばねばならない。
しかしそんな「誰か」は概して、弱い者だ。
そんな「誰か」に変わって、自らの身体でもって負の連鎖を受け止めてみせるのが、真の強さであり、正義である。

そんな、成龍イズムがひしひしと伝わってくる会心作。
香港制作から中国制作になった『警察故事』ですが、前作『ライジング・ドラゴン』で垣間見えたイデオロギー押し付けは一切ナシ。90年代以降のジャッキー映画でベストかもしれない。
[ 2014/06/07 05:23 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)

『ハミングバード』『そこのみにて光輝く』『トカレフ』

・『ハミングバード
http://www.hummingbird-movie.jp

監督、脚本:スティーヴン・ナイト(『堕天使のパスポート』『イースタン・プロミス』脚本)
撮影:クリス・メンゲス(『堕天使のパスポート』『愛を読むひと』)
出演:ジェイソン・ステイサム、アガタ・ブゼク



個人的に、今年のアクション俳優映画のベストになるかも。凄く、凄く好きです。


路上生活者が偶然逃げ込んだのは、金持ち家主が長期出張で不在のマンション。そこで身なりを整え、かつて軍で鍛えた腕っぷしを武器に闇社会を成り上がりつつ、世話になった路上生活者を探したり、食事を恵んだり。
そんな導入はとても興味深く、ヒロインのカタブツ眼鏡っ娘シスターは超キュート(バレエ公演のチケットを買いに馳せ参じるウキウキな仕草、萌える)。

しかしやがて、彼らの持つ罪や、逃れようのない悲しみが明らかになっていきます。
過去は変えられない。ならば、過去と向き合う自分を変えるしかない。
彼らが追いすがってきた物、よすがとしてきた物、全てとの決着をつける、運命の10月1日。『ローマの休日』のように愛らしく、『タクシードライバー』のように悲しい一日がやってきます。


昨年の、小説「悪党パーカー」シリーズの正統派映画化にして大傑作『PARKER パーカー』こそ、ジェイソン・ステイサム主演最高傑作である。と、思っておりましたが、本作『ハミングバード』は更に上を行く傑作でした。

友情以上恋人未満な不器用ロマンスを軽〜く味付けながらも、基本あくまで苦く哀しいハードボイルドなフィルム・ノワール。10月1日のシークエンスは、幸せなシーンすら胸を鷲掴みにされるほどの切なさを湛えており、ひたすら泣けました。

シュワルツェネッガー『ラストスタンド』、成龍『ポリス・ストーリー/レジェンド』に続く、キャリアを積んだアクション俳優が新境地を切り開いた系の傑作。こういう良心作が作られていくのを見ると、スタローンが『ロッキー・ザ・ファイナル』『ランボー 最後の戦場』で撒いた種が、美しく花を咲かせているようで、また泣けるっす。



・『そこのみにて光輝く
http://hikarikagayaku.jp

監督:呉美保
出演:綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉



マンガであれば、例えば背景の描写を省いて主人公とヒロインを容易に「二人の世界」に閉じこめる事が出来ますが、この映画はその場の匂いすら感じさせるくらい丁寧に背景を描きながら「二人の世界」をやってしまうので、画面に映り込まない周囲のリアクションなんかが気になって仕方がない。僕は、集中力を削がれるので、あまり好みではない演出スタイルです。

にも関わらず、菅田将暉の演技があんまりにも良いので、楽しく最後まで見る事が出来ました。彼の出演部分だけ抜き出して、もっかい見たいくらい。たった一人の演技にここまで惹き付けられるのは、『十三人の刺客』の稲垣吾郎以来でしょうか。仮面ライダーWのフィリップが、こんなに良い役者だったなんて。主演作の『共喰い』も見ないとなー。
どろりとしたお話の最後に、美しい上澄みを掬い取ったかの如き笑顔を見せる池脇千鶴も、とても良かったです。ただ、綾野剛は、どうかなー。イイ男すぎやしないかなー。



・『トカレフ
http://tokarev-movie.com

監督:パコ・カベサス
出演:ニコラス・ケイジ、ダニー・グローヴァー、パシャ・リチニコフ



ポリスストーリー』『ハミングバード』と、昨日から見たアクション系映画がことごとく傑作だったのに、ニコケイ新作まで傑作だったら幸せ過ぎてどうしよう、と思っていましたが、クソ映画で安心しました。

負の連鎖をジャッキーが食い止めようと足掻く『ポリスストーリー レジェンド』とは正反対に、『トカレフ』のニコラス・ケイジはひたすら、勝手に自分の古傷をえぐって、勝手に傷を広げて、ついでに周りの人間も不幸のスパイラルに巻き込んでいきます。ヒトコトで言って「こいつサイテー」な主人公で、実に良い感じです。


物語が酷いだけなら笑って見ていられますが、映像面が酷くなると、僕は笑えません。

走って追いかけっこシーンや殴り合いシーンになると、スピード感を出すために、1.2倍速に早送りしたような、1秒につき6フレームくらい抜けてそうなチャカチャカした映像になります。
こういう編集は、俳優たちの演技を蔑ろにしているようで、僕は好きではありません。それでいて、感情表現が重要なシーンは、俳優のアップに任せっぱなし。演出作法に誠意が感じられなくて、醜いです。
[ 2014/06/08 06:07 ] 映画鑑賞記 | TB(0) | CM(0)
プロフィール
Author:かりふら